Q&A 小5

小5のお子さんを持つ保護者の皆さんに向けた中学受験のQ&A

高校受験でもいいのでは…他

Q&A1

Q.息子は5年生です。算数が好きで4年生の秋から算数専門の教室へ通いました。当初は中学受験なんて全く考えていませんでした。4年生の終わりにそちらの先生から受験を強く勧められました。私自身中学受験に対して悪いイメージしかなく息子を受験へ向ける決心ができませんでした。

「早稲田くらい行けますから・・。」と後押しされ春期講習から大手塾へ入れました。

まだ始めたばかりですが授業、宿題も積極的にこなしています。でもスタートクラスは下です。カリテやら模試やら落ち着かない生活です。

思いますが大手は賢いお母様でないと面倒が見られないのではないかとおもいます。カリテなどに追い回され本当の勉強ができないのはいけないのではないでしょうか。

このまま受験勉強をして偏差値60以上の学校へ行けるのでしょうか?高校受験でもよいのではないかと思います。

しかし息子は強く受験を希望しております。大手塾はスパルタ式で印象が悪く相談ができそうにありません。転塾する方もいます。 塾と親の信頼関係は成り立たないものなのでしょうか。

小さくても面倒見の良い塾の方が親は精神的には安心ですが・・・。

A.

ご相談内容、いくつかに区切って返答させていただきました。 ①>受験はカリテなどに追い回され、本当の勉強ができないのはいけないのではないか。

 そういうご意見もあると思います。  進学塾ですから、基本は「受験のための勉強」をします。ただ、「本当の勉強」というのをどう捉えるか、人により価値観の差があります。     中学受験の教務内容は非常に広い分野で、且つ深い内容で、小学生の年齢で学ぶ内容としては、各科目最上級のものです。   さらには、合格という目標を設定し、切磋琢磨し、自分の能力を磨くことに、家族の協力も加えて真剣に取り組むわけです。

  それ故、「受験勉強」を「本当の勉強」の一部として捉えることも可能だと思います。

②>このまま受験勉強をして偏差値60以上の学校へ行けるのでしょうか?

 安易にはお答えしがたいご質問ですね(^_^)   仮に「大丈夫ですよ」とお応えしても、何の保障もありませんし、「絶対に無理です」なんて思えません。  お母さまを安心させるような事を言うことはたやすいのですが、実際にその通りに行うことは簡単な道ではないでしょう。     また、偏差値の高い学校が必ずしも息子さんにとって良い学校とは限らないですので、中学受験は親が学校選びに加わる必要があります。     ③>高校受験でもよいのではないかと思います。

 もちろん、それも選択肢の一つですね。あとはご家庭の方針によります。   なお、お話の内容から首都圏にご在住だと思いますが、高校受験なら私立にするか、都公立にするかの方針の違いによると思います。     もし都公立第一志望でしたら、高校受験からでも良いと言えるかもしれません。(高校無償化で倍率は軒並み上がっていますので、今後微妙ですが…)

  私立の難関校に通わせたいのであれば、中学受験での成否に関わらず、中学受験経験者がかなり有利です。小学生時代に受験勉強をした下積みがあるのとないのとでは、中学生で大きな差が生じます。     ④>塾と親の信頼関係は成り立たないものなのでしょうか。

 そんなことは全くないと思いますが…。  担当や室長に色々とご相談されてみてはいかがでしょうか?   お母さまも本人自身も相性が悪い、対応が悪いと感じたら転塾を検討されてみては…。

⑤>小さくても面倒見の良い塾の方が親は精神的には安心ですが・・・。

それも一考ですよね。ただ、息子さんが”授業、宿題も積極的にこなして”いるとのこと。それはとても良い傾向だと思います。また、最初はクラスが下のほうが、絶対にいいと思います。最初から上で、力不足でクラス落ちしていくほうが、よっぽどモチベーションが下がりやすいです。  

面倒見も良く、ご家庭のご希望に沿う指導力のある塾が他にあれば、転塾をご検討することもありだと思います。    

いずれにせよ、中学受験は本人にもご家庭にも少なからず負担のかかるものですから、本人も含めてご家庭できちんと話し合って今後のことをお決めになられたらよろしいかと思います。   ご参考までに。

塾が合わない?

Q&A

A. 成績が上がらないので、塾を変えるべきか?という質問は多いのですが、回答する側としては割と頭を悩ませる質問です。

塾が合っていないから変える、というのはもっともなご意見です。 各塾に特徴があり、それぞれが自塾の強みを大々的にアピールしていますので、現状に満足していないと他塾の誘惑に心も惹かれます。 しかし、じゃあ、別の塾に変えればお子さんの成績が上がるのかと言われれば、実は何の保証もないんですよね・・。

塾の使命としては、もちろん志望校に合格するための学力を向上させていくことなのですが、その大前提としてはお子さんの勉強に対するモチベーションを維持させることだと思います。

お子さんのモチベーションが下がった状態では、いくら良い授業を受けても、効果は少ないでしょうし、成績は上がらないでしょう。 逆にモチベーションが高い子は、たとえ今 数値に出てこなくても、着実に成長をしてくれます。

塾業界でも良い講師というのは、子供のモチベーションを引き上げる講師だと言われています。それをし続けられる環境が整っている塾が良い塾で、し続けられる講師が良い講師と言えるでしょう。

また、別の要因として何度かこのブログに書いているように、中学受験はどうしてもお子さんの成熟度が反映されます。

「中学受験は早熟の子が有利」ということです。 中学受験時は一番下のクラスだった生徒が、中学、高校と目覚ましく成長を遂げトップクラスの成績をとっているという話も聞きますし、 逆に幼い頃から覚えるのは大得意で中学受験時も良い成績で神童と呼ばれた子が、その後凡人化するのもよくある話です。

そこで、単に他の子と見比べる偏差値だけで判断するのではなく、お子さん本人が前向きに学習に取り組んでいるか、この後もモチベーションを持って頑張れそうか、 という点で、転塾するかどうかを考えてみられてはいかがでしょうか?

本人がやる気をもって頑張っているなら、このまま応援してあげる。

お子さんの詳しい様子は分かりませんが、前向きに「宿題を頑張ってこなし、テスト前には時間がある限り勉強もしている」のならば、 着実に過去よりも現在は力がついているでしょうし、今後もそれを続けていけば、実力は伸びて行くでしょう。

しかし、もしやっているのは見せかけだけで、手抜きばかり、塾に通うのが嫌、という感じで本人のモチベーションが下がっており、さらにそれに対するフォローを塾が何もしてくれない、期待ができない、というのならば、

「環境を変えて、やる気を起こさせる」 という意味で転塾は一つの選択肢だと思います。 ただし、子供のモチベーションは上がったり下がったりするものです。その要因は、塾や担当講師だけではなく、クラスメイトや、親御さんの言動にも大きく影響されます。

例えば、理想を子供に押し付け過ぎることも、子供のモチベーションを下げることになりますよね。 お子さんにとって、成績が向上しやすい良い環境というのは、親と塾との連携を上手くとりつつ、家でも塾でもお子さんをしっかりフォローしていくということが大切なわけです。

更に別の視点から考えると、そもそもお子さんの理解力が授業の進度に追いついていないということもままあります。 (脳の成熟度が幼い場合ですね)

 算数などは、小5以降、かなりハイレベルな論理展開についていかなければなりません。  国語も、小6くらいになると、殆ど大人が読む文章を読みこなさなければならないので、精神的に幼いと感情すらついていけないわけです。

そんな子達の場合は、理解を促すために、やはり個別指導の方が向いているということにどうしてもなります。    

私は集団塾の講師ですが、算数が苦手な子には、どうしても個別にフォローしてあげる必要性が出るので、授業後残したり、質問対応をするわけです。しかし、集団塾という形態をとっている限り、それも限度があります。      

個別指導塾の方が、その辺はしっかりやってくれるのではないでしょうか。  

 ただ、個別フォローだけの塾だと、本人のペースに合わせ過ぎて、受験に必要な知識を適度なタイミングで教えきれなかったり、ライバルとの切磋琢磨のようなやる気のでる環境になりにくいというデメリットもあります。    

かといって集団と個別の両方を通わせると、時間的、経済的な負担がかかってしまいますよね・・(-_-;)      

以上のように、様々なメリット・デメリットがあり、ご家庭の事情によって対処も変わってくるものと思います。 何はともあれ、お子さんが元気に前向きに頑張れる環境が一番です。  

文面だけでは詳細なアドバイスが出来ず恐縮ですが、ひとつの参考意見としてご考慮いただき、ご検討ください。  

緊張してテストで点数が取れない子

テストで緊張

Q.娘は現在某大手塾に4年から通っているのですが、クラスがあがるにつれて、定期テストや模試などでかなり緊張するらしく、家ではスラスラ解けているのに、それがテストだと発揮出来ないときがあり、それが最近とても目立っています。

娘自身もそれは良くわかっています。 調子が良く伸びているときは、力を発揮してくるのですが、 緊張すると芋づる式に全教科コケてしまいます。

本番は絶対に緊張すると思うので、今からとても心配です。。。 普段気をつけた方が良いことなど、何かアドバイスを頂けると嬉しく思います。

 

A. 家だとスラスラ解けるのに、なぜだか本番だと取れない。 クラスがあがるにつれて、定期テストや模試などでかなり緊張してしまう・・。

「線の細いタイプ」のお子さんに多いですね。

原因も突き詰めると様々考えられると思います。

クラスの雰囲気に馴染んでいないので、心が落ち着かない、本当の実力がついていない、テスト慣れしていない、・・ 緊張したというのは本人の言い訳の時もあります。

テストというのは、客観的な判断を下すものですから、緊張することも含めて、本人の実力といえば、それまでです。

通常、健康的な精神状態であり、ある程度のテスト慣れをしておけば、やはりテスト結果というのは その子の学力を反映した結果となります。

たとえ家でスラスラ解けているように見えても、教えられたばかりだからやり方を覚えているだけで、問題の文章の書き方が変わったり、数値や問われている内容に少しひねりが入っただけで、応用が効かずに解けなくなってしまうということは、当り前のように良くある事です。

ですから、これは地道に学力を上げていく勉強をコツコツと重ねる事が一番です。

ましてや4年生の頃のテスト問題はまだ解きやすくても、5年生、6年生の内容は非常に各科目とも難度があがります。

4年生の時に最上位クラスにいても、じわじわとついていけなくなって、6年生の頃には最下位クラスに下がってしまっていたという例は毎年見られます。

地道にしっかりとした学力をつけて行けば、結果としてテストの成績も安定してきますから、それが結局緊張緩和に繋がるわけです。

また、「テストが始まったら、すぐに取り掛かるのではなくて、問題全体を一通り見渡して、解きやすい問題から解くといいんだよ」とか、 「テスト開始1分前は目を閉じて精神集中させるんだよ」などと、ちまたによくある暗示法なんかがよく効いたりする事もありますよ(^_^)

また、極度に緊張してしまう子に対して、慣れさせて緊張を少しでも和らげるために、入試本番前に何度も受験校に本人と一緒に見学に行って、門番さんに顔を覚えられるくらいになっているうちに、本人も慣れてきて、入試本番でも実力を出すことができたという例もあります。

 

さて、それでもなぜだかテスト本番で取れない子というのもいます。

過去に担当した生徒で、クラスでは元気で活発だし、 各科目の担当全員が、「授業での様子や頭の回転も速いのに、何で本番のテストで取れないんだろう?」と悩んでいたほどです。

その子は普段はとてもいい子なんですが、何だか時折すごく線が細い様子を見せる子でした。

思い当たるのは、実は家でのお母さんの様子です。 そのお母さんはちょっと変わったお母さんでした。(担当全員の意見ですよ。)

お母さん自身がすごく神経質で、それ故に精神不安定になってしまっていたということです。

お子さんに対して時に物凄く過保護になったり、テスト結果にすごく過敏になったり、時にお子さんに対して「この子はもうだめだわ。これが実力なのよ」と見限ってみたり・・・

お母さんの志望校がとても高かったので、願う結果に対して本人が頑張っていたのに、それに見合った結果が出せずにいたのが、お母さんとしてはだんだん許せなくなってしまったのかもしれません。

そんなお母さんからの精神的なプレッシャーが、本人のテストに対するプレッシャーに繋がっていたのかもしれません。

中学受験での親の大きな役割の一つは、お子さんの成長を長い目で見てあげて、お子さんが色んなことでつまづいたとしても、エールを送り続けて本人の能力の最大限が出せる精神的なマネジメントをしてあげる事です。

つらいとき、苦しい時こそ、逃げずに継続していくことの大切さを教えてあげつつ、時には太陽のような心で接し、本人のモチベーションを継続させていけるように対応してあげて下さい。

そのためにも、お母さん自身が心配しすぎずに、健康体で、いつも元気を心がけている事も大切ですよね。 お互い頑張りましょう。