目標設定が学習の質を大きく変える理由
中学受験に向けて進学塾に通っているお子さんをお持ちの保護者の皆さま、日々の学習において「目標を立てること」の重要性について意識されていますか?
ただ漠然と勉強をこなすのと、目標を持って取り組むのとでは、同じ学習内容でも習得度ややる気に大きな差が生まれます。
与えられた課題に、受け身の姿勢で消極的に向き合うのか。それとも自分ごととして積極的に取り組むのか。
一見すると小さな「姿勢の違い」ですが、これが繰り返されることで数ヶ月後、数年後には「学習成果の大きな差」となって現れてきます。
お子さん一人ひとりが「なぜ頑張るのか」「今、何を目指しているのか」という目的意識を持つことが、モチベーション維持にも繋がり、自発的な学習習慣の形成に役立ちます。
成績アップの鍵は「目標 → 計画 → 実践 → 検証」のサイクル

勉強だけでなく、スポーツや音楽コンクールなどでも成果を出すための共通のセオリーがあります。
それは
「目標 → 計画 → 実践 → 検証」という流れを意識して取り組むこと。
例えば、同じ模試を受ける場合でも、「ただ受ける」だけと、「今回は○点を目指す!」と目標を定めた上で受けるのでは学習への取り組み方がまったく違います。
結果ももちろん違ってきますし、その後の復習や次の取り組みにも差が出ます。
この4ステップを継続して行えば、子ども自身の中に良い学習リズムが築かれ、成績向上へと繋がるのです。
小学生には大人のサポートが不可欠
「うちの子、まだ自分から目標を立てたりできなくて…」と感じている保護者の方も多いかもしれません。それもそのはず、小学生の段階で「明確な目標意識」を自分自身で持っている子は、実際にはごくわずかです。
だからこそ、大人がうまくサポートし、声掛けや導き方を工夫してあげることがとても大切なんです。
とはいえ、あまりに高圧的にストレスやプレッシャーをかけすぎてしまうと、子どもの「自発的なやる気の芽」を摘んでしまう結果になりがちです。
また、何でもかんでも親が手取り足取り教えてしまうのも、子どもを「受け身思考」にしてしまう落とし穴があります。まずは、身近なところからで十分です。
たとえば、「今度の週末テストで○点取ることを目標にしよう!」とか、「1週間で復習プリントを終わらせよう!」といった、小さな目標からスタートさせてみましょう。
そして、その結果が出たあとには、「なぜその点数になったのか」「次はどうするべきか」を一緒に振り返ってみましょう。この振り返りこそが「検証」にあたり、成長の鍵になります。
具体的な実践例:塾での目標設定の例
私の塾では、手作りの「目標設定シート」を使って、テスト前に目標を自分で書かせています。
内容 | 例 |
---|---|
今回のテスト目標点 | 80点以上 |
達成できそうな理由 | 計算ミスが減ってきたから |
工夫した勉強法 | 間違えた問題を3回ずつ解きなおした |
テスト後の振り返り | 動揺していつもの力が出なかった。次回は前日に早寝。 |
「目標は、簡単すぎてもダメ。無理すぎてもダメ。 取れたら本気で嬉しいと思える目標にしようね!」 と、子どもが自分で考えやすいように声掛けをしてあげましょう。
このような目標設定→実行→検証の流れを繰り返していくことで、自然と習慣化していきます。
お子さんの学習サイクルに、ぜひ取り入れてみてください。

今回の記事のまとめ
- 漠然と学習するよりも、目標を立てて取り組む方が成果に繋がる
- 「目標→計画→実践→検証」の流れを意識することが重要
- 小学生の段階では大人のサポートが欠かせない
- ストレスを与えすぎず、自分で考えて動ける仕掛けを用意しよう

お子さんの中学受験を成功に導くために、ぜひ今から「目標設定習慣」を取り入れてみてください!