集団塾ではよくあることだと思いますが、生徒たちがやってきた宿題を担当講師がチェックします。
このチェック作業が、実はかなり大変です。
限られた時間の中で、今日中に教えないといけないカリキュラムがたくさんあるのにも関わらず、 生徒たちが家庭できちんと宿題をこなしているかチェックしなければなりません。
本当はじっくり吟味したいのですが、次回の宿題のために、授業後すぐに返却しなければなりません。
宿題チェックに時間をとられすぎると、その日の授業内容が終わらなくなります。
チェックを怠ると、生徒が宿題をやってこなくなる確率が高まるのでこれまた困ります。
そんな難題を抱えた中で、以前、担当していた生徒の一言が良いヒントをくれたことがありました。
「真喜志先生、A先生みたいに宿題の評価をつけてよ。」
当時同じクラスの国語を担当していた大ベテランのA先生は、毎回やってきた宿題状況を良い順から悪い順にABCのランクをつけていたのです。
不思議なもので、子供は競争や評価をされることは意外と好きなようです。 もちろん自信のない子は評価されるのを嫌がることもありますが、人間に内在する「認められたい」という欲求は単純な子供の頃ほど強いのでしょう。
案の上、A評価をつけた生徒はとてもうれしそうです。
良く出来た生徒を評価すると、他の生徒もよい評価をもらえるように頑張って宿題をやってくるようになります。
そんな毎回評価される刺激が、子供達にとってはゲームみたいな感覚で楽しいのでしょうね。
大変だった宿題チェック、やっぱり大変なことには変わりないのですが、講師側も何だか楽しくなってきたわけです。
評価は時に悪者扱いされがちですが、評価が全くなくなると、モチベーションは案外上がらないものですよね。
ご家庭でも、お子さんのレベルに合わせて上手に評価してあげてくださいね。
コメント
娘の塾でも、宿題チェックがありました。
評価と同時に、必ずコメントもありました。
頑張った子にはかわいいシールも貼ってありました。
ゼミが始まると最初に先週の単元のミニテストがあるのですが、その間に先生方が猛烈な勢いでチェックしてみえるのを、最初の入塾見学の時に見ました。
先生からのちょっとした一言が、とても嬉しいようで、
「また、次も頑張る!」
と、言っていました。
子供達には、そんなちょっとした事が、次へのモチベーションになるんだな~と思った瞬間でした。