中学受験、まずは「親の学校観」から見直してみませんか?
中学受験を控えたお子さんの進路について、
「できるだけ偏差値の高い学校に入れたい」と願うのは、親として自然な感情かもしれません。
しかし、お子さんにとって「本当に合う学校」を見つけるためには、偏差値だけでは測れない視点が必要です。
今回は、私がこれまでに担当したご家庭の事例をもとに、学校選びの大切なポイントをお伝えします。
事例① 偏差値だけを見て学校を選ぶ親の落とし穴
あるお母さんは、偏差値55以上の“ブランド校”しか見ていませんでした。
「塾に入れれば、必ずそこに届くはず」と本気で信じていたのです。
しかし、肝心のお子さんはというと…
- 授業に集中できない
- 論理的思考が苦手で、特に算数に苦戦
- 分からないところも「分かったふり」
- ついにはカンニング行為まで…
当然、塾では最下位クラス。
講師陣が個別にサポートしても、なかなか成績は上がりませんでした。
それでもお母さんは高偏差値校を諦めきれず、面談でこちらが提示した「今の学力に合った学校」に対して、
「そんな学校に行く意味あるんですか?」
という反応。
偏差値以外の要素を一切受け入れられなかったのです。
事例② 「教育は人」――本質を理解していたお母さん
一方、別のお母さんは多くの学校説明会に足を運び、様々な学校の空気感や先生方の話に触れてきた方でした。
面談の中で、お母さんはこう話しました。
「先生、やっぱり教育は“人”ですね。環境や偏差値より、子どもを見てくれる“人”がいるかどうかなんですね。」

私は思わず「この方はよく分かっているな」と感じました。
偏差値が高くても…
- 授業についていけない
- 校風が合わず、いじめや孤立のリスク
- 自主性重視の放任主義に戸惑う
そんなケースは、実際に少なくありません。
逆に、偏差値が低くても…

- 生徒と先生の距離が近い
- 少人数で丁寧に面倒を見てもらえる
- 部活や行事が充実し、生き生きと過ごせる
そんな中学校もたくさんあります。
「偏差値」だけでなく「相性」と「価値観」で選ぶ学校
偏差値の高い学校が悪いわけではありません。
むしろ整った環境や進学実績、人脈の強さなど、大きなメリットがあります。
でも、“偏差値の高さ”だけで学校を選ぶのは、お子さんにとってリスクになる可能性もあるのです。
学校選びで大切にしたい視点
視点の種類 | チェックポイント |
---|---|
偏差値以外の相性 | 授業の進め方、サポート体制、校風が合っているか |
通学のしやすさ | 通学時間や距離、アクセスの良さ |
教育方針と先生の姿勢 | 生徒への関わり方、自主性の育て方に共感できるか |
校内の雰囲気 | 生徒たちが明るく挨拶しているか、雰囲気が良いか |
お子さん自身の反応 | 学校見学で「ここに通いたい!」と感じたかどうか |

まとめ
- 偏差値だけで学校を判断すると、ミスマッチの可能性がある
- 実際の授業や校風、先生との距離感など、「人」の要素が重要
- 偏差値が低くても、お子さんが生き生き過ごせる学校はたくさんある
- 親の理想よりも、お子さんの個性や可能性に合った学校を選ぶことが大切

進学先は、お子さんがこれから長く過ごす大切な環境です。
「受験に成功すること」以上に、「進学後に伸びていけるかどうか」がもっと重要です。
お子さんの未来にとって“意味のある選択”ができるよう、学校選びの視点を広げてみてください。
コメント
教育を集める
カンニング (英語: cunning)#試験のとき、隠し持ったメモや他人の答案を見る不正行為。英語では cheating という。本項で詳述。#日本の漫才コンビである。カンニング (お笑いコンビ)を参照。—-語源英語の cunning (ずる賢い)より。ただし、cunning には日本語のカンニングの意味は無い。英語では cheating とい