今回は、お父さんやお母さんが、ご家庭でお子さんに直接教えている場合の注意点についてお知らせします。
私が算数という科目を担当しているので、小4や小5のお子さんで、算数が苦手なお子さんをお持ちの場合、
4年生のうちは、自分で宿題も出来ないような子も多いので、やはりご家庭のご協力があったほうが、 本人が勉強に取り組みやすいと思います。
内容を教えてあげずとも、丸付けなどを協力してあげるだけでも、お子さんにも良い刺激になるでしょう。
4年生の最初の頃は、宿題が出来なくて泣きべそをかいていた男の子が、お母さんの適度なサポートによって、 1年後には立派に成長して上位クラスに上がっていった例もありました。
5年生の頃になると、学習内容が段々難しくなってきます。特に受験算数は正直お母さんの手にはおえなくなってきます。
それでも少しでも子供の成績を上げようと、懸命に家でも教え込むご家庭もあるかもしれませんが、幾つか注意点が挙げられます。
お父さん・お母さんが直接教える上での陥りやすい弊害について
① 親としての要求が強くなり、つい感情的になる
お気持ちはよく分かりますが、子供も自我が芽生えてきます。
要求を感情的にぶつけてしまうと、子供が勉強嫌いになったり、精神的に不安定になったり、カンニングに走ったりと・・・
たくさんの悪くなるケースを見てきました。
② 答えまでの道筋を、全部教えてしまう。
「帰ってからお母さんに教えてもらえばいいや」と、塾での授業をいい加減に聞くようになる。
自分の頭で考える事をしなくなり、学力は伸びない。
『中学受験バイブル』で有名になった荘司雅彦氏も、著書内で「教えすぎて良くなかった」という失敗談を載せています。
「自分の力で理解できた!という快感の回数を増やしてあげる」
成績を上げる、大切な要素ですよね。
ポイントは最初の考え方だけ教えてあげるということ。
そして、質問を投げかけて、出来るだけ本人から引き出すようにする事です。
例えば、受験算数でかなり難しい問題が出題されることもありますが、そのような問題は合否を分ける問題ではありません。
この場合、『捨て問』として割り切ってしまうことも教える必要がありますので、講師の判断を伺う必要があるかもしれませんね。
③ 兄弟や他人と比較ばかりして、悪いところばかりに目が行く
1と同様、ついつい悪いところばかりに目がいきがちになります。
特に他人と比較してしまうと・・
そのお気持ちもよく分かりますが、他人と比較しても始まりません。
兄弟も別人と考えましょう。
大切なのは、過去の本人と比較する事。
褒めるところはしっかり褒めてあげましょう。
④ 講師の悪口を子供の前で言う。
講師の私の立場からおおっぴらに言えることではないのですが、最近 別の講師とその保護者などを客観的に見ていて、改めて感じたことです。
夫婦関係で、お母さんが子供にお父さんの悪口ばかりを言っていると、子供はお父さんを尊敬しなくなり、ますますお父さんは居場所を失い家族はバラバラになっていきます。
何だか、似てますね。
私は時折、子供から他の教科の講師への批判を聞いたり、時にはお母さんへの愚痴を聞いたりもします。
子供の意見をじっくり聞いてあげつつ、逆にフォローすることを言うようにしています。
子供にとって、大人同士の関係が悪いことは敏感に感じ取りますし、
事を知っているからです。大人であったとしても、完璧な人間でないのは当たり前。
のだと思います。
担当に対して納得のいかないことは、子供のいないときに、担当とじっくり話し合ったり、あるいは担当の上司に相談しましょう。

以上の点を踏まえ、せめて
と思います。