PR

発達障害・学習障害について

学習障害ADHD トラブル対処

中学受験とは少し離れた話題になります。あらかじめご了承ください。

先日 とあるTV番組を見ていて、昔担当していたT君という男の子のことを思い出しました。

番組は 発達障害、学習障害の人の苦悩に注目した番組でした。

発達障害の人は子供の頃からある特定分野の学習には秀でているが、他は全くダメといった偏りが見られたり、 周りの子とのコミュニケーションが上手くいかなかったりするそうです。

 

 

T君は、塾に来た小4の頃から担当講師の間で「ちょっと変わってる子」として話題になっていました。

当時小学5年生になったT君を、初めて私が受け持ちました。

そして、初日から驚きました。確認テストの出来が悪いと 「グシャ!!」 っとテストを握りつぶして、半泣きになってしまうのです。  

しまいにはそのテストを投げ捨てます。

それが、1回や2回だけではなく、何度も何度もありました。

また、社会は異様にできる(社会オタク?)のですが、他の科目はダメで、特に算数は全くダメでした・・(-_-;)

ノートもきちんと取れませんし、授業中ボールペンのバネやシャーペンの芯が気になりだしたら、もうそれにしか気が回りません。

集中力が続かず、集団授業についてくるのは厳しいレベルでした。  精神的にとても幼くて(当時でなんとなくですが、精神年齢小学2年生くらい?)、周りの生徒たちからも、どうしても浮いてしまっていました。

そんな感じでしたので、私も含め講師達からも叱られることも多かったのです。

私自身、  「もっとお兄ちゃんにならなきゃね」  などと よく言っていました。

勉強以外のことであれば、かわいい生徒だったのですが、どうしても塾が成績を上げるという役割がある以上、T君への要求も高まってしまいます。

その要求が当時のT君にとってはなかなか難しい面がありましたし、私も含めた講師達も有効な対処ができなかったのだと思います。

得意の社会を活かして最初は真ん中のクラスにいましたが、難易度が上がってきた小5の他の科目について来れず、   途中で一番下の基礎クラスにダウンし、最終的には塾を辞めてしまいました。

当時は「ちょっと変わった生徒」という認識でしたが、番組を見て、T君は学習障害児だったのかな、と思えます。

今ではもう少し、対応を変えてあげたら良かったな、と反省しています。

 

■学習障害とは・・・

wikipediaで調べると、次のような定義があります。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%A6%E7%BF%92%E9%9A%9C%E5%AE%B3

「学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち   特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。

学習障害は、その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、   視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない。」(1999年旧文部省)

個人差もあるようですが、先天的な障害であれば、仕方ありませんよね・・  

成長障害、学習障害は最近では段々と理解と配慮がされるようになってきたようですが、    まだまだ一般的には理解されにくい障害です。

小学生のうちに学習障害のような傾向があったとしても、成長とともに改善されればいいのですが、 番組では大人になっても改善されず、障害のことも周りから理解されず、対人関係で苦労して、苦悩する青年の姿が紹介されていました。

社会の傾向として、そのような障害のある人達にも理解を広げていこうという動きがあるのは良いことです。

また、そのようなお子さんを育てられているご両親には言い知れないご苦労があるかと思いますし、頭が下がります。

私自身、今思えばT君のような生徒と出会えたのは良い経験でした。

大好きだった電車の話をしたときのT君の笑顔を思い出します。

願わくば、重荷だった受験勉強も、困難に立ち向かって頑張った訓練としてプラスに捉えて、元気に暮らしてくれていたらと思います。

コメント

  1. 真喜志 より:

    さすがに辞めてしまってからはわかりません。勝手な推測ですが、面倒見の良い個別塾かなにかに行かれたのではないかと思います。

  2. あま より:

    そのTくん、うちの息子にそっくりです。今、どうしているかわかりますか?

タイトルとURLをコピーしました