受験生にとっては、二学期以降の合否判定模試を受けていくことになり、その志望校への判定結果次第で、実際の受験校を最終的に絞っていかれることになるかと思います。
多くの模試では、合格の可能性が高ければ、合格率が「80%以上」と評価され、低ければ「20%以下」などと表記されます。
ちなみに最大の受験生を集める四谷大塚の合不合判定テストでは、昔は合格率が低いときは、「5%以下」って表記もあったんですね。
今では最低でも「20%以下」という表記になりましたが。
さて、せっかく受験するのですから、できれば「80%以上」という評価を得ておきたいですよね。
この「80%以上」の評価は、どれくらいの順位でとれるのでしょうか?
そこで、昨年9月の判定テストの資料から、合格率の数値を考えてみます。
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F中学校は、定員100名の学校です。
昨年は約400名が受験して、約120名が合格しました。
模擬試験でのF中学校の合格率判定は以下の通りです。
志望者合計 185名
80%以上 12名(上位から約6%)
50~80% 26名(上位から約20%)
20~50% 39名(上位から約42%)
20%以下 108名
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この試験では、志望者が185名でしたが、実際の入試での人数(約400名)は、その約2.2倍でした。
合格率「80%以上」の12名を単純に2.2倍すると、たった26名です。
合格者は約120名ですから、合格者の5分の1に過ぎないんですね。
上位合格はうれしいことかもしれませんが、どんなに上位で合格しようとも、ギリギリで合格しようとも、どちらも同じ「合格」です。
もちろん、受験者層や時期による差異はありますが、模試の判定「80%以上」にこだわりすぎる必要はないかと思います。
まずは、「50%以上」を目標にして頑張っていくのが良いのではないでしょうか。
受験生にとっては、いよいよ総仕上げの2学期。
保護者の皆様も色々と気を遣う時期になりますが、あわてず、焦らず、お子さんがベストを尽くせる環境づくりに尽力して行きましょう。