実は、私は算数担当として駆け出しの頃は、つらくてつらくて
仕方ありませんでした。
今では中学受験のベテラン講師ってことになってしまいましたが
(苦笑)、実は私自身は中学受験をしていないのです。
(田舎出身なので…(((^_^;))
それ故、講師になりたての頃は、
数学の知識がそのまま使えない、特殊な「受験算数」というジャンルは未知の世界であり、まず自分自身が学ばないといけないので、
とても教えられるような立場ではなかったのです。
そのため、初年度は一年中、毎日のように勉強、勉強、毎回の休みの日は10時間近く
勉強していました。(あの頃は若かったなぁ…(^-^ゞ )
講師2年目、3年目になっても、予習時間は少し減ったものの、準備に十分な時間を掛けて
毎回の授業に臨んでいました。
そして、今でもある程度時間をとっての授業予習は欠かすことはできません。
また、他の教科と違い、算数担当はどうしても質問対応などで時間を取られます。
しかも、一生懸命対応しても、なかなか算数が苦手な子の成績を上げるのは容易ではありません。
重要科目ということで保護者の方々から算数の成績に目を向けられますので、
クレームを受けがちなのも、決まって算数担当です。
他の教科担当よりも、一生懸命対応したのにも関わらず、保護者の方から嫌みを言われ、
挙げ句の果てに退塾、なんてことも良くある話…
算数担当だからといって、給与面で待遇されているわけでは全くない(少なくともうちの塾は)ので、
頑張っていた算数担当も、本当に数多く辞めていってしまいました…
さて、あまり割りに合わない仕事なのにも関わらず、自分が算数担当を続けられたのは…
算数担当を続ける上で、何となく心の支えになっていたのは…
実は、自分が新人だったときに先輩講師が、ポロっと言った一言でした。
『…でも、算数って楽しいよ。』
どんな会話だったか全く覚えていませんが、新人だった自分が算数担当をやる上で、
不安で一杯だったのは覚えています。
先輩自身は覚えていないであろう、何気なく言われた一言。
『算数は楽しい』
それが心の隅に残っていたのです。
今では、私自身が担当する子達に伝えないといけないセリフとなりました。
「算数は入試で要になる科目だから手を抜くな!」
「配点が大きい科目なんだから、ガンバレ!」
こういった「~ねばならない精神」の言葉よりも、 もしかしたら、
『算数って、解けると楽しいんだよ。』
って言ってあげたほうが、お子さんの心に響くかもしれませんよ。
私も担当の子達には伝えていきますが、是非ご家庭でも、
「へぇ~、なるほど~。そうやったら解けるんだねぇ。お前はすごいこと習ってるんだなぁ!
算数って、面白いねぇ~」
なんて、言ってあげてください (^_^)
お子さんのやる気、伸びると思いますよ!
やっぱり楽しいから、つらいことも頑張れるはずですよね。
他の苦手教科も、出来れば「楽しさ」を教えてあげたいものですね。