この時期、新聞の折込チラシなんかに塾のチラシがたくさん入ってますね。
どの塾も合格実績を掲げて、アピールしています。 やっぱりチラシには塾のカラーも出るもので、チラシの印象で決める人も多いかもしれませんね。
塾業界では、やっぱり難関校の合格実績が一つのベンチマークとなっており、「難関校の合格実績=良い塾の証し」とされる傾向が強く、マスコミ業界紙や口コミ掲示板なんかも各塾の合格実績に注目して、賑やかに騒ぎ立てます。
そのため、大手の塾でも実績数をあげる事に、やっきになります。
聞いた話ですが、N研は今まで関西N研の優秀生を、通うつもりもない首都圏まで連れて来て受験させて、合格させて、それを実績に加えていたそうです。
ところが、中学校から直接N研に「そういうことはしないでくれ」とクレームの電話が入り、今年はその手が使えなくなったので、全体的な難関中学の合格実績が下がったとか・・・
事実だとすれば、たしかに中学校側からすれば、迷惑ですよね。補欠の数を見越すのも大変ですからね。
さて、なぜそんなふうに塾が難関校の合格実績に躍起になるかというと、保護者であるお父さんお母さん方が、合格実績をみて入塾を決める方が多いからです。 (もちろんそうじゃない、それだけじゃないと言う方も多いでしょうし、それが正解です・・)
中には、
と追求される方もいらっしゃいます。成績向上、合格を売り物にしている塾としては、追求されても仕方のないことですよね。
ましてや自分のお子さんの受験は1回限りですから、塾選びを慎重になるのも無理はありません。
ただ、成績を向上させるのは、ご承知の通り、たやすく簡単と言うわけではありません。
それは子育てをされているお父さんお母さん方が、自分の思い通りのお子さんに育てるのが簡単ではないのと同じですね。
兄弟で同じように育てても、結果が違ってきたりもしますし、男の子と女の子では大きく違ってきます。
塾の現場でも、やっぱり全員が同じように成績向上して行くわけではありません。 集団塾では、成績向上のためのシステムに乗っけていくわけですが、実際は色んな子がいますので、個別の対応を心がけながら、時間をかけて育てていくことになるわけです。
合格実績だけで塾を選ぶのはやめておきましょう。 各塾、得意分野と不得意分野があります。
我が子の性格や受験の方針を考えた上で、我が子に適した塾に通わせるのが一番ですよね。
準備をしてきていない子が難関校対策塾に無理やり入ってきても つらいでしょうし、レベルの低すぎるところで甘んじてしまっていても、よくないでしょう。
個別でないと、理解が追いつかない子もいれば、集団でないとマイペースになってしまって実力が発揮できない子もいます。
また、出合った担当との相性もあるでしょうし。
評判の高いエキスパート講師でも、合わなくて辞めていく子もいます。
お子さんが前向きに塾に通い、勉強を一生懸命頑張っているなら、ひとまず大成功ですね。
合格実績重視の環境にいる塾講師の私が言うのもなんですが(苦笑)、決して、合格実績だけが塾の優劣を決めるものではないと ご理解頂けたらと思います。
自分の子に適した塾が、一番の塾ですよね。