ソチ・オリンピックがにぎわっていますね。
オリンピックではたくさんのドラマがありました。
個人的には、やっぱりスキー ジャンプの葛西紀明選手の銀メダルが印象的でした。
「メダルを取るまであきらめない」
その信念で、41歳になってもオリンピックに出場できる実力を保ち続けている。
それだけで本当に『レジェンド(伝説)』ですよね。
(歳とると、その凄さが身にしみてわかります…(^_^;))
そして、見事に銀メダルを獲得する大ジャンプ。
7回のオリンピック出場の中で、個人でメダルを取ったのは、今回が初めてでした。
オリンピックという大舞台で、見事に『有言実行』の結果を残してくれました。
さて、中学受験においてもまさに小学6年生の子供たちのオリンピックでしたね。
様々なドラマがありました。
私が長年この仕事に携わってきて、驚く出来事がありました。
例年、入試直前に受験生を集めて「出発式」をやります。
その中で、生徒たちの代表が挨拶をしました。
生徒代表を務めたA子さんの挨拶。
「…ここまで支えてくれた、先生方、お父さん・お母さんに感謝します。ありがとうございました。」
…と、ここまでは感動を誘う優等生の挨拶でした。
驚いたのは、挨拶の最後にA子さんの決意表明があったのです。
「私は、○○中学に必ず合格します!!!」
私は、エッ!、と驚きました。
同じ校舎の中ですから、誰もがA子さんのことを知っています。
しかも、女の子ですから、人の目を気にするのが普通です。
失敗した時のことも考えて、誰がどこの中学を受験するかは通常秘密にしていて、我々講師も誰がどの学校を受験するかは他の子には知られないように気を遣っているのです。
たとえ、決意表明をするにしても、普通は、
「私は、第一志望校に必ず合格します!!」
というように、学校名は濁らせて言うのが普通なんです。
それなのに、A子さんはよりによって、偏差値65を越える第一志望の学校名を言ってしまいました。
当然合格するかどうかは我々担当からしても五分五分の学校です。
(…あ~、言っちゃったかぁ…(*_*; )
と思ってしまうくらいに、彼女の決意は素晴らしかったのです。
でも、言ってしまったことによって、彼女の決意は更に固まったのでしょう。
そして、肚がすわって、勇気を奮い立たせたんだと思います。
A子さんの結果。
見事、第一志望校の○○中学を合格しました!
まさに、『有言実行』を成し遂げたわけです。
困難な目標を、あえて周囲に公表することによって、自分にプレッシャーを与えていく。
逃げたい心を、あえて周囲に公表することによって、逃げ道を無くしていく。
そういった心意気が、結果を引き寄せたんだと思います。
でも、たとえ結果が伴わなかったとしても、A子さんの勇気をバカにする人はいるでしょうか…?
失敗してしまった時の恥を恐れずに決意を公表したA子さんの心意気をバカにする人はいないと思います。
スキージャンプの葛西選手と同じように、理解ある周りの人たちが更に応援を続けてくれるでしょう。
A子さんは教え子ながら、すごいなぁと感じました。
そして、逆にA子さんを見習わないといけないなぁとも感じますね。
受験が終わったご家庭は、本当にお疲れ様でした。
これからの皆さんは、頑張って行きましょう。
そして、『有言実行』の心意気、見習っていきたいですね。