多くのお子さんが、始めはそうではあるのですが…
塾現場の子供たちを見ていると、昔に比べて 『自己解決力』の弱い子が増えたなぁ…という印象を持っています。
『自己解決力』とは、自分が問題に直面したときに、
自分で解決しよう、と努力する力です。
勉強でいうなら、自分で納得しよう、納得しないと気が済まない、
というような気持ちの力です。
例えば、
「算数の宿題で分からない問題にぶつかった時」
●自己解決力の高い子は…
分からない問題に出くわした時、通常納得するために以下の経路をたどります。
↓(分からない)
→ (納得できた!)
↓(分からない)
→ (納得できた!)
↓(分からない)
→ (納得できた!)
↓(分からない)
保留して次へ
先生に聞いてもわからないときは、あきらめてもいいんですけどね。
なお、私の意見としては、
「分かる人に聞いてみる」 というのも、自己解決力の一つだと考えます。
納得しないと気が済まないんですから、自然な流れですよね。
自分で苦労して調べて納得したことのほうが、深く定着することは言うまでもありません。
ところが…
●自己解決力の低い子は…
○わからない
↓
○あきらめる
↓
○解答を写して、そのまんま
この過程が、かなり早いんです…(-_-;)
私としては、もうちょっとジタバタして欲しいのですが…
ジタバタすることが、結局のところ考える力を育むわけですから。
当然、こういうことをしていては、成績は上がるはずがありません。
仕方なく、何度もパターン演習を積ませて、解き方を覚えさせて凌ぐ、という方法にならざるを得ないかもしれません。
中堅以下の学校では、何とかパターン演習で対応できるかもしれませんが、難関校志望だとすると、このパターン演習だけだと苦しくなります。
ある難関中学校の入試問題作成の先生は、塾のテキストをくまなく調べて、
「塾のテキストに掲載されていない問題」をわざわざ作るそうです…(^_^;)
つまり、自分の力で何とか答えを導き出す試行錯誤をするような生徒を欲しがっている、ということなんですね。
もし、お子さんの『自己解決力』にご不満がありましたら、自己解決の仕方から教えなければなりません。
甘やかしても、頭はよくならないですからね。
「自分で苦労して調べたほうが、頭が良くなるんだよ」
「答えをただ赤ペンで写すのは、時間のムダだよ」
「聞くは一瞬の恥、聞かぬは一生の恥だよ」
なんてことを、繰り返し言い続けながら、お子さんの『自己解決力』を高めていきませんか。
(私も担当生徒に、仕方なくしょっちゅう言い聞かせてます…(^_^;))