今回は前編の続きです。
成績もそこそこ取れている。
4年生までは一生懸命やっていたのに、5年生になってから宿題を
ぜんぜんやらなくなってきた。
最近は言うことを聞かなくて、反発ばっかりしてくる…
といったケースのお話です。
■反発の原因は、褒められないこと
反発している原因は、お母さんをみていると良く分かります。
結構細かい完璧主義のお母さんで、テストの結果をみるたびにミスを指摘します。
「また、こんなケアレスミスをして…」
講師への相談も、より完璧を目指すためには…的なご相談です。
普通に心配性のお母さんなんだと思いますが、心配する余りに、本人を褒めてあげることを
忘れてしまっているみたいでした。
本人としても、受験勉強は、やっていて喜びがないと続ける事はつらくなります。
もともと頑張っていた子ですから、本人なりにも努力をしていた。
そこそこの成績も出している、というプライドもある。
しかし、やってもやっても細かな点を指摘されて、褒められることもない。
扱っている問題は難しくなり、宿題の量はたくさんある。
塾に通っていない学校のお友達は、毎日楽しそうに遊んでいる。
好きなゲームもテレビもたくさんやっている。
お母さんから勉強に関して小言を言われているようでもない…
受験合格のためだと言われるけれど…、
そもそも受験の実感も薄いし、そこまで私立の中学校がいいのかどうかも分からない。
いつしか、つらい勉強をしている意味を感じられなくなって、嫌になってきてしまったんでしょうね。
■反発は成長の証。見守りましょう
5年生になると、少しずつお兄ちゃん、お姉ちゃんになっていく時期なので、
お母さんに細かく関わられるのが嫌になってくる時期です。
でもそれは、正常な成長の証なんですね。
そもそも中学受験は精神的に大人の子が強いです。
でもそうなるためには、誰から言われることなく自分で積極的に勉強に取り組むような
心構えが必要になってきます。
上位校を目指すなら、少なくとも6年生の二学期にはそうなっていないと、ですよね。
いつまでもお母さんに頼っているよりは、自分の力で取り組むように、上手く成長を助けていく
必要があります。
そこで、心配性のお母様には、先のお子さんの成長を助けるために、ご協力いただきました。
少しお子さんとの距離を置いてもらい、結果が出た時には褒めることも忘れないように
お願いしました。
塾でもできるだけ本人を褒めてのせるように声を掛けていき、将来の話をして自覚を促していきます。
こうやっていくと少しずつお子さんは成長していきます。
うまく乗り越えていくと、6年生になってから随分と成長をみせてきます。
自分が合格したいから、勉強するようになるのです。
色々と心配事も付きませんが、時には成長のために見守ることも必要。
塾講師とうまく連携を取りながら暖かく見守っていきましょう。