私は主に受験算数の講師として日夜活躍しているわけですが、理系という事で理科を教える事もあります。
実は、教員免許は理科を持っています。
私は、本来理科が好きで、理科だけを教えたいと思っているくらいなのですが、算数講師のニーズが高いために、算数ばかり教えるようになってしまいました。
でも、やっぱり理科を教える時の方が、何となくうれしいですね(笑)
さて、たくさんある中学校の過去問を研究して対策を考えていると、受験の理科を学ぶ上での共通した基本的な姿勢があります。 今回はそれを3か条にしてお伝えします。
もちろんご承知の上で学ばせている親御さんもたくさんいらっしゃるかと思いますが、 お子さん自身は案外毎日の宿題に追われているだけのことが多いかと思いますので、 本人に以下の内容を自覚させると、より効果的に学習出来るのではないかと思います。
■■■ 理科の学習3か条 ■■■
第1条 入試は全分野から出題される。苦手分野をつくるな。
第2条 入試は実験・観察・観測から出されることが多い。その目的や作業過程の意味、結果からわかる事は必ず把握すべし。
第3条 問題演習をたくさんやれ。やればやるほど知識も、応用力もつく。「なぜそうなるのか?」の気持ちを忘れるな。
以上
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第1条 入試は全分野から出題される。苦手分野をつくるな。
理科は大きく分けると、 「生物と環境」「物質と変化」 「運動とエネルギー」「地球と宇宙」 の4分野に分かれます。
普段の塾でのテストでは、各分野ごとのテストが多いのですが、入試では、どの中学校も各分野からまんべんなく出題されます。
ところが、大概のお子さんが、理科の分野に得意不得意があり、
「植物は得意だけど、計算がある温度変化とか、“てこ”が分かんな~い」
「人体とか、覚えるの大変で嫌~い」
「天体がわけわかんな~い」
など、それぞれに課題があることが多いです。
合格を勝ち取るためには、どの分野も、抜けは禁物です。
苦手分野をしっかり復習して、克服しておきましょう。
第2条 入試は実験・観察・観測から出されることが多い。その目的や作業過程の意味、結果からわかる事は 必ず把握すべし。
入試では通常大問形式で出題されますが、その際、ある実験などに焦点を定めて、そこから小問で出題されることが多いです。
そこで、テキストや問題集に載っている実験・観察・観測をピックアップして、 実験目的や作業過程、結果からわかった事などを再度ノートにまとめてみてはいかがでしょうか。
問題集と照らし合わせれば、(この実験では、こんなところが問われてくるな)とか、 (この観測ではここが計算問題として出されることが多いな)などと、出題の傾向もつかめてきます。
また、普段から学校で実験があれば積極的に参加し、科学ニュースなどにもできるだけ関心を持つようにしましょう。
第3条 問題演習をたくさんやれ。 やればやるほど知識も、応用力もつく。 「なぜそうなるのか?」の気持ちを忘れるな。
実際のテストの解答力をつけるためには、テキストを読んだり、暗記のための空欄を埋めるだけでは不十分です。
同じ分野でも問題演習をたくさんやることによって、様々な角度から理解が深まり、知識や応用力を深めると共に解答のコツがつかめてきます。
また、漠然と答え合わせなどをするのでなく、特に間違えたところは
「なぜ、そうなるのか?」
ということを突き詰めて考える癖をつけさせましょう。
お子さんの丸つけが終わった問題集を見て、間違えていた箇所を指差して、わざと、
「この解答だと、どうして間違えなの?」
などと聞いてみるといいでしょう。
きちんと理解していれば、すぐに理由を答えられるはずです。
さて、6年生はこの夏、しっかり復習して、苦手分野を克服しておきたいですね。
以上の3か条を意識して、是非理科を得意科目にしてください。