2月からはじまる東京受験のご家庭は、1月中に埼玉や千葉でお試し受験をするのが一般的です。
募集枠を超えて、たくさんの合格者を出してくれるので、偏差値的におおよそ無理な受験でない限り、合格の可能性は十分あるわけです。
しかし、残念ながら良い結果とならない場合もあります。
お試し受験は、ほとんどのお子さんが生まれて初めての受験です。
その初めての受験で不合格を突き付けられたわけですから、お試し受験とはいえ、案外精神的にショックなはずです。
当然2月からの受験に”不安”と”プレッシャー”がより一層のしかかるものです。
過去に担当生徒がその現実にぶち当たってしまいました。
手応えを聞くと、算数の出来がいまいちだったと思うと…(-_-;)
私は、内心頭を抱えつつも、本人を励ますためにこんなことを話しました。
1月受験は飽くまでも「練習」。
失敗は成功の素だよ。2月の本命受験に向けて、奮起する材料にすればいいんだよ。
●あと一歩で合格だったはず
君の実力から考えると、あと1問か2問で合格だったはず。残りの期間で挽回して行こう。
●長所と課題を指摘
君は文系科目はもともと強い。
さらに今年の秋から随分苦手な算数の実力もついてきた。模試の結果もとても良かった。
算数は、やはりケアレスミスが時々出る。
この1週間は算数は過去問をやらなくていい。
今までのノートやサブテキストを引っ張り出して、×がついていた問題を時間をかけて復習すること。
その際、以下の2点を確認。
1.自分はどんな種類のケアレスミスが多いのか
2.どんなタイプの問題が解けなくて、解法のポイントはどこだったのか。
今までノートをきちんと書いてきたのはこの時期のためだよ。気になる問題でわからないところは質問に来なさい。
残りの一週間は、弱点補強を意識しながら最後の第一志望対策に。
1月受験で失敗した人も、挽回して第1志望に合格した人はたくさんいる。
逆に1月で合格して気が抜けて、2月受験で散々になってしまった人もいる。
今回の結果は「最後まで頑張れ」というメッセージだと思って、最後までベストを尽くしていこう。
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直前期にやる内容は、人それぞれだと思います。
順調に行っている子であれば、過去問をたくさんやりまくってもいいでしょう。
あとは大人同士の話し合いで、受験校の併願パターンの確認をしました。
経済的、精神的な余裕があるなら本当は
『1月受験は1勝1敗くらいの方が精神的には良い』です。
やればできるという気持ちを持てるのと、気を引き締めるのとで、ちょうどいい精神バランスで本番に臨めますので。
調子に乗りやすい子には、わざと難しい受験をさせて不合格という結果でもよしとする、ということもあります。
併願パターンは、担当講師の意見を踏まえつつも最終的には本人も含めたご家庭で相談した上での判断で決めればいいことです。
ベストの受験パターンで臨みましょう。
あとはどんな状況にせよ、本番で本人のベストが尽くせるようにサポートしていくのが私たち大人の役割ですよね。