さて、いきなり質問ですが、
お子さんは積極的なタイプですか?
それとも消極的なタイプですか?
私自身は集団塾の講師です。
集団授業の良い点は、受験に必要な学習内容を必要な時期に効果的に組まれたカリキュラムに沿って授業が行われることです。
また、クラスメイト同士の競争意識、あるいは友情関係による連帯意識を高めることによって、
困難な受験を一緒に乗り越えていくことができるという点です。
短所としては、生徒一人一人をじっくり見てあげることにはどうしても限度がある点。
授業について来れない生徒に対して対処に限度がある点です。
私は算数という科目を見ているので、特に感じることがあります。
算数は解き方のプロセスが分からないと答えにたどりつけません。
授業中に理解できなかった子は、解説を読んでも理解できない、という場合が多いのです。
そこで、授業前後に質問対応を受け付けることは良くあります。
ここで欲しいのが「積極性」です。
経験上、よく質問に来る子は、やはり成績も上がります。理解したいという熱意が積極性を生んでいるのかもしれません。
質問に来ない生徒は理解していて質問する必要がないか、あるいは「分からないけど、まぁいいや」と思っているかのどちらかです。
理解している子はいいのですが、
「分からないけど、まぁいいや」
というのが、やはり問題ですよね。
この「まぁいいや状態」を積み重ねていると、成績はハッキリ言って伸びません。
もちろん、保護者の方のご意見として、
「先生が自分の子を見てくれない」
「もっと、自分の子を見て欲しい」
という意見がよくあることは承知の上です。
しかし、集団塾のシステム上の問題もあるでしょう。
少ない人数なら、講師から見て理解している子とそうでない子の見分けがつきやすいですし、質問対応も全員できます。
しかし、10人、20人と多人数の対応となってくると、全員を細かく見ることには限度が出てきます。
そして、案外塾講師は授業準備だけでも結構忙しいのに、授業後の欠席者対応、電話対応、成績処理、イベント準備、加えて集客業務など、多忙に追われることが多いのです。
結果的に、積極的に質問に来る子だけの対応となりやすいのが現実です。
もちろん、できるだけ理解度の差が出ないように、講師側としては確認テストで合格点以下の生徒を居残りさせたりして対応するのですが・・
それでも、大人しくてあまりしゃべれない子、自分の意見が上手く言えない子、消極的な子というのは損をしてしまうことが多いと思います。
また、そういうお子さんは、面接がある学校であれば、明らかにマイナス要因になってしまいます。
やっぱり、受験には「積極性」がある程度求められますし、講師から見ても「積極的な方が得をする」と感じるのです。
しかし、性格的になかなか積極的になれないお子さんもいますよね。
(実は私も消極的な性格ですし・・(笑))
後編では、そのようなお子さんをお持ちの方へのメッセージをお送りします。
⇒欲しい積極性(後編)