受験とは話が反れますが、印象に残ったテレビ番組でした。
何気なく見ていたテレビの番組「サイエンスミステリー」で、以前歴史的に注目された、あるアメリカの親子が紹介されていました。
母親は、自らシングルマザーとなる事を決断し、高いIQ保持者の精子提供を売り物にするアメリカの精子バンクで、科学者の精子を購入し子を産んだ、先駆けの人です。
選んだ精子は容姿も良く、スポーツも出来て、当然IQも高い理想的な男性の精子。
生まれた男の子は可愛くて、幼くして活字を読みあさり、1000人に1人しか入れない難関小学校に入りました。
マスコミからも注目され、天才児ともてはやされ、母親は大満足でした。
その後も難関中学、難関高校へと次々に進学。
IQは180、特に数学の能力に長けていました。人もうらやむエリート街道を進んでいったのです。
時は過ぎ、彼は24歳。
その後の親子が紹介されていました。
二人は離れて暮らしていました。
母は息子宛てに一日に17通のメールを送ることも。
母はニコニコ笑って言います。
「今度息子の家の近くに引越するの。あの子は今にゴア副大統領のようになるわ。」
場面は変わって24歳の息子。
一人暮らしをしています。本は相変わらず好きで、たくさんの本に囲まれています。
ファンタジー読み物や絵本・・・数学の本はありません。
現在、彼は小学生の先生をしていました。
彼は小学2年生のある教え子の話を、笑顔で語ります。
インタビューアーが彼の才能についての話をすると、とたんに彼は暗い顔つきになります。
彼は幼い頃から周りから違った目で見られていました。
天才とはやし立てられていました。
彼は言います。
彼は、幼い頃に読んだ絵本を集めていました。
将来自分の子供に読み聞かせたいといいます。
お気に入りの絵本を微笑みながら紹介してくれました。
絵本の内容は、アヒルの親子の何の変哲もない日常。
ただ、アヒルの家族が仲睦まじく暮らしている絵が描かれていました。
番組を通して、幸せとは何なのかを考えさせられました・・・